外国人労働者・技能実習生の労災のご相談

外国人労働者や技能実習生は、日本人が嫌がるような危険な仕事をさせられる傾向にあります。

そして、会社の安全管理が十分でないために、悲惨な労災事故に遭ってしまうケースが後を絶ちません。

最低限知っておきたいポイント

  • 外国人や実習生であっても、労災保険は適応されます
  • 労災保険から、治療費や休業中の賃金、後遺障害に対する補償を受け取ることができます
  • 会社に安全配慮義務違反がある場合、労災による被害にあったことについて、損害賠償請求ができます
  • 労働者本人にミスがあっても、労災保険とは別に、会社から損害賠償金を受け取れることがあります

労災にあったら、ご相談ください

私、弁護士四方は、13年にわたり、外国人労働者・技能実習生の法律支援をおこなってきました。

労災事故のほか、残業代請求(賃金請求)、不当解雇なども扱っています。

弁護士ができること

会社が労災隠しをしている場合、労災申請をおこないます。

また、会社に責任が認められるときには、損害賠償請求をおこないます。

その他、賃金の未払いなど他の労働問題がある場合には、同時に対応します。

(弊所では、在留資格や家族関係など、労働問題以外のご相談はお受けできません)

対応できる言語(通訳人を入れます)

  • ベトナム語
  • タガログ語
  • 中国語
  • ポルトガル語
  • スペイン語
  • 英語
  • フランス語

相談方法

①メールの場合(日本語のみ)

soudan@shikata-law.com

お名前、国籍、在留資格、在留期限、労災事故に遭った経緯、現在の状況をご記入のうえ送信してください。

支援者の方からのご相談も受け付けています。

②電話の場合

06-4708-3637

に電話してください。

通訳が必要な場合は、通訳人から折り返し電話しますので、名前と電話番号、希望する言語を教えてください。

支援者の方からのご相談も受け付けています。

外国人労働者の労災の現状

厚生労働省の平成30年度統計によると、外国人労働者の労災の被災数は2,847人で、うち784人は技能実習生でした。

前年の外国人労働者の被災数は2,494人で、14.2%の増加です。

この統計は、労働者死傷病報告が提出されたことにより把握された休業4日以上の死傷者数です。私の経験上、労災隠しは頻繁に行われていますから、実際の被災数はより多いものと思われます。

参考:厚生労働省「平成 30 年労働災害発生状況の分析等」

外国人労災の特徴

外国人労災には、次のような特徴があります。

特に危険な作業

また、日本人がやりたがらない特に危険な作業に従事させられることが少なくありません。機械が非常に古く、安全装置が設けられていないことも多いです。

頻繁におこなわれる労災隠し

外国人労働者・技能実習生は、あまり労災保険に対する知識がありません。

使用者から知らされないのはもちろん、情報を入手する手段が非常に限られているためです。特に、技能実習生だと、ひどい会社では軟禁状態になり外出・他人との交流が制限されるところもあります。

それを良いことに、会社が、労災隠しをおこなうことが珍しくありません。

しかし、外国人であっても労災保険は受給できますし、会社が協力してくれなくても申請することができます。

厚生労働省のHPに、外国語のパンフレットがありますから、参考にするとよいでしょう。

参考:厚生労働省「外国人労働者向け労災保険給付パンフレット」

(英語、ポルトガル語、韓国語、中国語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語、ペルシア語、スペイン語、タガログ語、カンボジア語、ネパール語、ミャンマー語が掲載されています)

日本にいられなくなるという問題

2019年4月から新しく設けられた「特定技能」の在留資格で就労する外国人は、労災に遭って働けなくなると、在留資格の更新ができなくなってしまう場合があります。

また、技能実習生も、障害によって働けなくなれば、帰国せざるをえません。これは本人達にとって大きな問題です。そのような場合、雇用主への損害賠償請求の準備(資料の収集)や交渉を急がなければなりません。

ただし、労災保険は、帰国した後も受給することができます。たとえば、重度の障害が残り、障害補償年金を受給できる場合には、母国で暮らしていても年金は支給されます。

言葉の壁による安全教育の欠如

日本語が理解できず、必要な安全教育がおこなわれないというのもよくあるケースです。

危険な機械を使う作業を「見よう見まねでやっていました」という外国人は少なくありません。

適切な安全教育がおこなわれなかったことによって労災が発生している場合、会社に責任を問える可能性があります。

解決のポイント

外国人労働者・実習生の労災の解決には、次のような特殊性があります。

そのため、経験のある弁護士に相談・依頼されることをお勧めします。

言葉の壁

日本語が堪能な外国人でなければ、労災事故が発生した経緯を日本語で説明するのは困難です。

弊所にご相談いただければ、弁護士も外国人の労災事故の事案について豊富な経験がありますし、こういった事案に慣れている通訳人の方に入ってもらうことができます。

逸失利益の算定の問題

雇用主への損害賠償請求では、慰謝料などのほか「逸失利益」(労災に遭って障害が残らなければ将来得られたであろう収入)を請求します。

この逸失利益の計算では、外国人は不利に扱われる傾向があります。なぜなら、母国の賃金水準が日本より低ければ、母国の低い水準で計算されてしまうことがあるからです。

しかし、近年では、中国をはじめ、諸外国の水準は以前に比べ高くなってきています。

適切な計算をしてもらえるよう、主張することが大切です。

解決事例(一部)

弁護士四方の解決事例を一部ご紹介します。

  • 研修生(現在の制度でいう技能実習生)のフィリピン人が、プレス機で指3本を切断した事故
  • ボリビア人が、稼動コンベアの清掃作業中、手指を挟まれ負傷した事故
  • ブラジル人が、センタリングマシンで金属加工の作業中、右手を挟まれ負傷した事故
  • ブラジル人が、コンベアの清掃中、右手を挟まれ負傷した事故
  • ブラジル人が、製造ラインの蓋に頭を挟まれ負傷した事故
  • 日系ブラジル人が、工場における長時間労働のすえ、急性心臓死により死亡(過労死)した事案(労災認定)
  • 日系ボリビア人が、クレーンから落下した鉄骨の下敷きとなり、左足を負傷した事故
  • トルコ人が、ロールベンダーで鉄筋の加工作業中、右手が巻き込まれ負傷した事故
  • 中国人が、屋根の修理中、転落し、神経麻痺・斜視の障害が残った事故
  • 技能実習生の中国人が、プレス機に挟まれ指3本を切断した事故
  • 日系ペルー人が、放置されていた台車に足をとられ、肩関節・肘関節を負傷した事故
  • 技能実習を終えた後、外国人建設就労者受入事業で働いていたフィリピン人が、溶接作業中に溶接棒で右眼を付き失明した事故
  • ブラジル人が、歩行中、同僚の運転するフォークリフトに跳ねられ、ヘルニアなどの障害が残った事故
  • ナイジェリア人が、コンクリート製品の脱型作業中、左手を挟まれ負傷した事故
  • 日系ブラジル人が、材料の切断作業中、切断機のカッターで手指を切断した事故

弁護士 四方久寛(大阪弁護士会所属)