委任契約書について

法律相談のあと、弁護士に事件処理を依頼することになれば、依頼者は弁護士と「委任契約」(弁護士に事件処理をゆだねる契約)を結びます。 契約の内容を明確化するため、「委任契約書」という書面を作成し、依頼者と弁護士それぞれが1通ずつ保有するのが一般的なやり方で、四方法律事務所もこれに従っています。
「契約書」というと少し堅苦しいですが、大まかに言えば、次のことが記載されています。

  1. 弁護士に依頼をする事件の内容
  2. 弁護士費用(着手金・報酬)についての約束
  3. 実費の支払いについての約束
  4. その他の取り決め

①弁護士に依頼をする事件の内容

弁護士の権限がどこまで及ぶのかということを明確にします。たとえば、「残業代請求事件」との記載があれば、弁護士はその範囲において、交渉をしたり、訴訟を提起するなど、本人の代理人として活動することができるようになります。

別の言い方をすれば、弁護士は、依頼者から委任を受けていないことについてまで、依頼者の意思に反して勝手に代理人として活動することはできません。

②弁護士費用についての約束

たとえば、「着手金は0円、報酬は経済的利益の25%」というように、具体的な弁護士費用の額や計算方法を明確にします。こうすることで、依頼者は不意に高額な弁護士費用を請求されることなく、安心して弁護士に依頼することができます。

③実費の支払いについての約束

弁護士費用同様、最初にお支払いいただく実費の額を明確にします。ただし、委任の段階では、実費が合計でいくら必要になるか確定できないことから、たとえば、「はじめに3万円をお預かりし、過不足があれば適宜精算する」というような取り決めをします。

④その他の取り決め

ここでは、契約についてのその他の留意事項が書いてありますが、よほど特殊なケースでなければ、特に問題となることはありません。
たとえば、「弁護士が着手金を受け取った後、急病のため事件の処理ができなくなったときには依頼者に着手金をお返しする」ということや、「依頼者が重要な点について弁護士に嘘をついた場合、弁護士は代理人を辞任することができる」といった内容の記載があります。

このように、委任契約書は弁護士が作成・用意するものですが、依頼者と弁護士、お互いにとって公平な内容になっています。